蘇生の名人
池辺憲史先生は蘇生の名人です。
蘇生を体験させていただいた私はあえてそういう表現をせざるを得ません。
03年11月、私は東名社から『両儀気功入門』を出版していますが、その内容はほとんど、私の重度の心身症と脳梗塞からの気功治療による生還記録です。
ここに、短い文章で私の蘇生体験を再現してみます。
03年4月以来、私は体調の異常を自覚するようになっていました。友人の誘いで、静岡県御殿場まで出かけ、ＭＲＡの検査を受けましたが、それにより、以前から自覚していた体調異常を計数的に指摘されたのです。
払の健康は相当用心すべき状態であること明らかにされ、最近不快なめまいがつづき、朝洗面するとき、あるいは食事するとき、痛くて両手が上がらぬことがあり、また私の出版事業の不振や、将来に対する見通し難、それが大きなストレスになっていたのです。
それに、自分の不可解な心理状態を反省すると、霊障を受けているとしか考えられない状況にあると自己判断されたのです。
そこで池田弘志氏に電話し除霊してくれるよう申し込んだのです。池田氏は『気功全書』（芸術出版社刊）という膨大な書の著者として著名であり、気功歴もあり、除霊能力もあると考えたからです。
すると池田氏は自分よりは適当今人がいるというので池辺先生を紹介してくださったのです。
私はさっそく池辺先生に電話し事情を打ち明けたとこころ、お会いくがさるとのことで、すぐ両儀気功研究所に池辺先生をお訪ねしました。
池辺先生の第一印象は、大変、鷹揚な方と受けとれました。この好印象は長く私から離れません。得難い方を紹介されたと思っています。
先生は私の話を聞くと霊障」など少しも心配ありません。と一刀両断に切り捨てるように言われました。
私の難病回復はこの一言によって確定したといえると思います。これによって私の底知れぬもやもやは一気に吹き飛んだからです。
思えばこののタイミング、語り口が絶好であったからこそ、私の心理的混迷は一気に吹き飛んだのだと思います。
その後、次室の姿見の前に私を立たせ、右方向から私の肩をつかむようにして強く押し、私か倒れそうになるのを、べつの腕で支えるなどして、私の背骨の曲がりを調整してくださり、私の両手、両足指、肩などを金の楊枝（針）で押圧しました。
これが効果的であったらしく、何回かの施行で腕の痛みはとれ、気分も大分楽になってきました。
何といっても先生は、私を楽観的に誘導されることでした。あまり際立っての表現はかえって逆効果になるのを、深読みされてのことか、ほとんど私が気がつかぬように、またその意見はもともと私の意見であったのを、一般論であるかのように、正論を私に植え付けてくださいました。
病気前には、そんな考えは取りえなかったような考えを私のものにしてくださいました。
私の思考癖が私の病の原囚であったことを、知らぬ間に取り外し、正常な思考に切り替えてくださったのです。
血液清浄化装置での１回２時間くらいの電気治療の効果もあったと思いますが、私はむしろ先生の無言の仕草や言動が徐々に私を正常化に導いていったものと、感謝をもって思い返しています。
いつのまにか私は健常人に近い思考状態を回復していたようです。とくに私かこの地球が感謝の惑星であり、人が感謝すれば、直ちに共鳴してツキを呼ぶ現象などは、とても意識的に構築できることではないと思います。
Columu3
